第1次提訴(32世帯116名)のご報告

2015年9月29日

「ふるさとを返せ 津島原発訴訟」の第1次提訴を行いました。

32世帯116名の原告が津島地区の住民の先陣を切って動き出しました。

 

「ふるさとを返せ 津島原発訴訟」は、平成23年3月11日の福島第一原発事故に伴う放射能汚染によって「ふるさと」を追われた、浪江町津島地区の住民による集団訴訟です。

津島地区の住民は、代々培われてきた伝統芸能や先祖が切り拓いた土地を承継しながら、地区住民がひとつの家族のように一体となって、豊かな自然と共に生活し てきました。ところが、津島地区は、現在もなお放射線量の高い帰還困難区域と指定され、地区全域が人の住めない状況となっています。

津島地区の住民は、いつかはふるさとに帰れると信じながらも、いつになれば帰れるか分からないまま、放置されて荒廃していく「ふるさと」のことを、遠く避難して いる仮住まいから想う日々です。国及び東京電力は、広範囲の地域の放射能汚染という重大事故を起こしておきながら、原発事故に対する責任に正面から向き合おうとしません。

国及び東京電力のこのような姿勢に堪えかねた津島地区住民の約半数となる約230世帯700名の住民が立ち上がり、平成27年9月29日、国及び東京電力を被告として、福島地方裁判所郡山支部に集団提訴をしました。

津島原発訴訟では、住民が「ふるさと」に帰る第一歩として、地区全域の放射線量の低下を求めるとともに、これまで「ふるさと」から切り離されてきたこと及び適切な情報提供を行わなかったことによる高濃度の放射線被ばくに伴う健康不安に対する慰謝料を請求しています。

先祖から承継してきた事故前の生活を原発事故により奪われた人々は、津島地区の住民だけではありません。津島から福島、全国の被害者と連携しながら、一日でも早くふるさと「うつくしま」を取り戻せるよう訴訟内外で闘っていきます。

本訴訟並びに原告団及び弁護団に対するご支援ご声援を心よりお願い申し上げます。